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日本の国の借金は過去最高を更新中
2025年8月時点で、日本の国債・借入金・政府短期証券を合計した「国の借金」は1,332兆円に達し、9年連続で過去最高を更新しています。かつて1000兆円突破が大きなニュースになりましたが、現在はさらに300兆円以上も増加している状況です。
国民一人当たりの負担額は1,080万円
この借金を日本の総人口で単純計算すると、国民一人当たり約1,080万円の借金を背負っていることになります。赤ちゃんからお年寄りまで、すべての国民が平等にこの金額を背負っている計算です。
サラリーマンの立場で考えると、住宅ローンや教育費、日々の生活費に加えて、さらにこれだけの国の借金が存在するという現実があります。
なぜここまで借金が増えたのか
主な要因
- 高齢化による社会保障費の増大
- 年金、医療費、介護費用が年々増加
- 現役世代の負担が増え続ける構造
- 税収と歳出のギャップ
- 毎年の予算で税収だけでは賄えず、国債発行に依存
- 2025年度の新規国債発行額は約21.9兆円
- コロナ対策による財政出動
- 2020年以降、大規模な経済対策で借金が急増
- デフレからの脱却が困難
- 経済成長が鈍化し、税収が伸び悩む
普通国債残高の推移
- 1990年代：約200兆円台
- 2000年代：500兆円突破
- 2013年：1,000兆円突破
- 2025年度末見込み：1,129兆円
わずか30年余りで5倍以上に膨れ上がっています。
他国と比較した日本の財政状況
日本の政府債務残高の対GDP比は**216.2%**で、OECD加盟国の中でもトップクラス。主要国と比較すると：
- 日本：216.2%
- イタリア：約140%
- アメリカ：約120%
- ドイツ：約60%
GDP（国内総生産）の2倍以上の借金を抱えているという異常な状態です。
サラリーマンへの具体的な影響
すでに起きている影響
- 社会保険料の増加
- 健康保険料、厚生年金保険料が年々上昇
- 手取り給与の実質的な減少
- 消費税の引き上げ
- 2019年に10%へ増税
- さらなる増税の可能性も議論
- 公共サービスの質の低下
- インフラの老朽化
- 教育や医療への投資不足
将来予想される影響
- さらなる増税の可能性
- 消費税15%、20%への引き上げ議論
- 所得税、相続税の増税
- 年金支給額の減少・支給開始年齢の引き上げ
- 現在の年金制度の維持が困難に
- 将来世代の受給額が大幅に減る可能性
- 社会保障制度の縮小
- 医療費の自己負担増加
- 介護サービスの削減
- 金利上昇リスク
- 国債の利払い費が増加し、財政悪化が加速
- 住宅ローン金利の上昇も
「国の借金は問題ない」という意見について
一部には「日本の借金は国民からの借金なので問題ない」「純債務で見れば問題ない」という意見もあります。確かに日本国債の約90%以上は国内で保有されており、外国からの借金ではありません。
しかし、以下の点には注意が必要です：
- 高齢化により国内の貯蓄が減少すれば、国債を購入できなくなる可能性
- 利払い費の増加により、将来世代の負担が確実に増える
- 財政の硬直化により、必要な政策が打てなくなるリスク
楽観論だけで安心するのは危険です。
サラリーマンが今すぐできる5つの対策
1. 資産形成を始める
国に頼らず自分の老後資金を確保することが重要です。
- つみたてNISA（新NISA）の活用
- 年間360万円まで非課税で投資可能
- 長期・分散・積立で資産形成
- iDeCo（個人型確定拠出年金）
- 掛金が全額所得控除
- 税制優遇を受けながら老後資金を準備
2. 支出の見直しとキャッシュフロー改善
- サブスクリプションサービスの整理
- 固定費（保険、通信費）の見直し
- ポイント還元率の高いクレジットカード活用
3. 収入源の多様化
- 副業・複業の検討
- スキルアップによる昇給・転職
- 投資による配当収入・不動労所得の確保
4. 税金や社会保障制度の知識を身につける
- ふるさと納税の活用
- 医療費控除、住宅ローン控除などの制度利用
- 年金制度の仕組みを理解する
5. インフレ対策を考える
財政悪化の解決策として「インフレによる借金の実質的な減少」が取られる可能性もあります。
- 現金だけでなく、株式や不動産などインフレに強い資産を保有
- 外貨建て資産への分散投資も検討
家族で話し合うべき重要ポイント
子どもの将来を考える
- 教育資金の計画的な準備
- お金の教育（金融リテラシー）の重要性
- 公的支援制度の活用方法
住宅購入の判断
- 変動金利と固定金利のリスク理解
- 住宅ローン控除などの優遇措置の活用
- 将来の金利上昇リスクを考慮した返済計画
親の介護と相続
- 介護費用の試算と準備
- 相続税対策（将来的に増税の可能性）
- 生前贈与の活用
まとめ：危機感を持ちつつ、できることから始めよう
日本の国の借金は1,332兆円を超え、今後も増え続ける見通しです。「のほほんと過ごしていると気づいたときには大変なことになっている」という懸念は、決して大げさではありません。
しかし、悲観するだけでなく、個人レベルでできる対策を着実に実行していくことが重要です。
今日からできること：
- 家計の見直しをする
- 新NISA・iDeCoの口座開設を検討する
- 家族でお金の話をする機会を作る
- 経済ニュースに関心を持つ
国の財政問題は一朝一夕には解決しませんが、自分と家族の未来は自分で守る時代です。早めの対策で、安心できる将来を築いていきましょう。
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